都内にはデートにふさわしいミシュランレストランは数多く存在します。
そしてオシャレデートには色々なアプローチがありますが、時にはエレガントで品がある空間に恋人を連れ出して、しっとりとした「大人デート」で恋人を魅了をしてみてはいかがでしょうか。
この記事ではスタイリッシュな空間で芸術性の高いフレンチコースを堪能でき、上質な時間を楽しめる都内の2つ星ミシュランレストランを紹介していきます。
なお、今回紹介するレストランは、銀座ミシュランレストランである「ラフィナージュ」の高良康之シェフもお薦めしています(ASAHINA Gastronome 茅場町/フレンチをおすすめするシェフの口コミ | ヒトサラ (hitosara.com))

空間と料理に酔いしれる【アサヒナ ガストロノーム】
何故このレストランが「大人デート」から外せないのか。
その答えは、このお店が「パリのミシュランレストランを雰囲気を彷彿させる」からです。
ではその詳細を見ていきましょう。
パリ郊外のようなノスタルジックな雰囲気
お店は歴史的なビルも多い兜町にあり、ビジネス色が色濃い街です。
しかしながら、この界隈は夜になると人通りも落ち着いて、建物の石畳の壁はノスタルジックでパリの郊外にいるような雰囲気になります。


また、この雰囲気に溶け込むかのように、シンプルでありながら品のあるエントランスがお迎えをしてくれます。
「一体どんな世界観が広がっているのだろうか?」という期待感と共に二人でお店に入っていけることでしょう。
エレガントで洗練されたレストランの空間
エントランスの大きな扉を開けるとレセプションホールがあります。
ここはブラックを基調としたシックな大人の空間であり、二人の距離はさらに近づくことでしょう。

そしてホールの右手にある扉を開けると、レセプションホールとは異なる「プラチナ・グレー・オフホワイト」という3色の組み合わせで、明るく洗練された開放的な空間に心を奪われ、きっと二人で感激することでしょう。
まさしくシェフが掲げた「モダンすぎずクラシックすぎず」をコンセプトとした、スタイリッシュでありながら気品漂うエレガントな空間となっています。

シャンデリアには世界を代表するオランダのデザイナー、マルセル・ワンダース氏デザインの「moooi」が使われており、穏やかに室内を灯しています。
球形でスタイリッシュなデザインであり、シンプルですが空間にアクセントをつけています。
カトラリーは柄に繊細な細工の施されたフランス老舗の高級銀器ブランド「クリストフル」のジャルダン・エデンを使用しています。
フランス王室御用達のブランドであり、世界中の高級ホテルや一流レストランでも使われ「卓上の芸術品」であり、非日常感を創出する仕掛けがされています。
私は昨年の10月にパリのミシュラン3つ星レストランの”KEI”や”Le Pre Catelan”に行きましたが、入った瞬間にその空間の華やかさに感動しました。
その時に「そういえば、アサヒナガストロノームに行った時もこれに似た感覚だったなぁ」という記憶が蘇ってきました。
まさに、パリのミシュランレストラン空間を体感できるレストランといっても過言ではないでしょう。



巨匠ロブションのエスプリを継承するシェフ
ジョエル・ロブション氏は世界で最もミシュランの星を持つ「ミシュランのゴッドファーザー」であり、フランスの料理界を牽引してきた巨匠と言われています。
その料理は芸術的かつ独創的なことから「皿の上の芸術」と世界の美食家から讃えられました。
そしてその技法や「料理は愛」という哲学は世界中の『ジョエル・ロブション』へ受け継がれています。
今回紹介したレストランの朝比奈悟シェフは、恵比寿にある「ラ ターブルドゥ ジョエル・ロブション」の料理長として日本でミシュラン二ツ星を7年間も守り続け、尊敬する師の哲学を継承してきました。
このようなバッククラウンドがあるシェフのグランメゾンすから、期待を裏切らない最高級の芸術作品を堪能でき、間違いなく二人を喜びに輝く笑顔にしてくれます。
美しいビジュアルと独創性が展開する料理
料理はコンセプトである「伝統の継承と現代の革新」を表現した一品が展開され、感動するコースです。
では、私が経験したディナーコースを紹介していきます。
まずはアミューズですが、立体的でありその美しさに目を奪われます。まるで、貴婦人がアフタヌーンティーで食するスイーツのような華やかさを感じます。
まず1番に目をひくのは右上の葉脈を表現した一品です。豚肉を煮てペースト状にした「リエット」をほろ苦い「ゴーフル」ではさんだもので、味のコンビネーションが素晴らしかったです。
中段の一品は「グルヌイユ(カエル)」の臭みを抜いて、シブレット(ハーブ)とカダイフ(細い麺)を巻き付けて素揚げにしたものでパリパリ感が最高でした。
右下はラングスティーヌ(アカザエビ)のすり身を黒と白のカネロニ(円筒形パスタ)で巻いて、ビジュアル的にも美味しさがアップです。

前菜1品目は島(イル)が浮かぶ(フロッタン)ような料理なので、「イル・フロッタン」と呼ばれる料理です。
メレンゲの下にほぐした毛蟹とキャビアがあり、土台はカリフラワーを潰したものです。カリフラワーと毛蟹の甘みのコラボレーションが絶妙でした。ドットが円をを描く姿はいかにもロブションですね!

前菜2品目(写真左下)はピジョン(鳩)料理です。
ピジョンといえば本来は温かいメインディッシュですが、柔らかな食感のまま冷製として提供するために特別な手法が施されています。
食材自体は伝統的ですが、冷前菜で提供された一品であることが革新です。
特に奥のラカン産ピジョンの胸肉ショーフロワには本当に驚きの一品です(加熱(ショー)してから冷やして(フロワ)いますのでシューフロワです)。
胸肉の外側を「エシャロットとキノコを含んだデュクセル」で覆い、3層目は「フォアグラのムース」、仕上げが「コンソメゼリー」の4層で構成されています。
時計反対回りにピジョンの腿肉のリエット(肉をペースト状にしたもの)で、ささみ肉がプチ積み木になって添えられています。
その右手のリンゴの様なものは、フォアグラムースびワインゼリーをまとわせた一品です。

次の前菜はラプロー(仔うさぎ)の料理でした。
うさぎの肉をほうれん草を入れたラビオリで包んでおり、赤ワインの濃厚なソースとのマッチングはよかったです。ラビオリに縞模様を入れているのが印象的です。
上にあるのは卵黄ですが、ナイフを入れると中から黒トリュフのクーリ(粘度の高いソース)が流れ出すというサプライズに感動です。お味は最高です。

さぁ次はお魚料理です。
料理名が「鱧のクネル 阿寒湖のエクルヴィス ソースナンチュアを現代的思考で」で、料理を見ても「どんな味がするのだろう?」ろいうワクワク感があります。
お皿上には「阿寒湖で取れたザリガニ(エクルヴィス)から出汁を取り、クリームソースと合わせたナンチュアソース」が敷き詰められています。
ソース中央には「ほうれん草」が敷かれ、その上に「鱧の擂り身を使用したクネル」、さらに
「パイ生地」、最上階は「トリュフ」です。
そして、鱧のクネルの回りには「阿寒湖のザリガニ」が鎮座しています。
さて、お味の方と言えば、ナンチュアソースはコクがあり旨味たっぷりで、プリッとしたザリガニの肉質感とよく合います。
また、パイ生地はサクッとした食感で、ソースのコクの深味とよく馴染んでいて美味しいです。
一番の感動は、鱧のクリーミィーさです! 鱧のクネルには甲殻ソースの旨味が乗り移っていき絶妙のコンビネーションです。

そしてお魚料理の2品目です。
これもビジュアルもテイストもまさにアートと言ってよい一品でしょうね。
ヒラメをポルディエ産海藻バターで蒸し焼きにして、貝のヴルーテソースでコーティングしたものです。
そして、外側をパセリのクロロフィルで緑の鱗模様の飾り付けです。
また、付け合わせはロメインレタスの中にベーコンやトリュフを詰めてあります。
ナイフを入れるとホロホロと旨味いっぱいのジュースが滴り落ちてきます。

メインのお肉料理は仔羊です。
フランス・シストロン産のブランド仔羊の旨味を、インド料理を彷彿とさせるカレー風味のスパイスで上手に引き出している一品です。
お肉は骨付き背肉のステーキ、その左上が網脂で包み焼いた肩肉のカイエット(ミンチボール)、その左下でナスのソテーの上に乗っているのが希少な胸線肉をハーブ焼きしたものです。
お肉の周りには茄子の皮のチップス、黒大蒜のコンフィが添えられていました。
仔羊の旨さを十分に堪能できる秀逸の一品でした。

次はフロマージュです。
左奥から①ブリー・ド・モー(白カビチーズ)、②香り高いエポワス(ウォッシュタイプ)、③ロックフォール(ブルーチーズ)、④24ヶ月熟成のコンテチーズ、前にいって⑤セルシュルシェール(木炭の粉をまぶした山羊のチーズ)、⑥ヴェズレー(山羊のチーズ)、⑦ミルキーな味覚のルブロション、⑧カマンベールチーズです。奥の巣蜜はブルガリア産のリンデン
この中から選んだのは左からエポワス、カマンベール、ロックフォール、巣蜜です。真ん中にはドライフルーツがあります。
巣蜜は経験したことのない甘みで超絶美味しかったです。また、エポワスとの相性は最高でした。


そしてお口直しのアヴァンデセールです。
器の中は最下層がライチの果肉、その上に口の中でパチパチと鳴りながら弾け飛ぶスペイン産キャンディー、その上にライチのグラニテをかけてありました。
ライチの甘酸っぱさとキャンディーとのコラボは面白い味覚でした。


いよいよお楽しみのデセールです。
この超一級の芸術作品を見るのが訪問の楽しみの一つでした。
その名も「クレームオンチューズショコラ フリュイエキゾチックと合わせ タイムの香るソルベアナナスを添えて」です。
この名前が美しいビジュアルとどのリンクしているのが全く想像できませんが、ワクワク感をかき立てます。
曲線美が美しい飴細工が付いているデセールの外側はショコラで覆われています。
飴細工に触れないようにナイフを入れると、「アプリコット、パイナップル、パッションフルーツ、マンゴー」の4つを潰してブランデーシロップで煮たものが目の前に現れました。
これをチョコレートと一緒に食すると、南国風味の甘みを感じるチョコレートムースの様な口溶け感が「ブラボー!!」って感じでした。
手前のパイナップルアイスはタイム(ハーブ)の香りが施されていて、南国の味を感じると同時にタイムにより口の中がフレッシュなるのが心地よい感じでした。
それにしても、割らずにそのまま飾っておいて、いつまでも眺めたい美しい一品でした。
この美しい芸術的デザートに対する感動を恋人と分かち合った記憶は、生涯を通して二人の幸せな思い出になるはずです。

最後はカフェとミニャルディース(食後の焼き菓子)です。
ワゴンに運ばれきましたが、まるで小菓子の展覧会です。
レアチーズベークドケーキ、ピスタチオケーキ、オレンジリキュールケーキ、ヘーゼルチョコレート、パッションキャラメル、コーヒーのマカロン、パッションフルーツのマカロン等々あり想像を絶するものでした。
流石に全部は食べられなかたので4品ほどをチョイスしてコーヒーと一緒に頂きました。
コーヒーの砂糖はスティックに付けて、使うときはスプーンの様に回してコーヒーに甘みをつけます。いや~ これもお洒落ですね。



ワインは約600本のストックがあり、我々のあらゆるニーズに応えてくれます。
ボルドー、ブルゴーニュを中心にフランスワインが多数ラインナップされており、料理に合わせたペアリングコースもあります。
このグランメゾンの料理は日々進化していきますので、ここで紹介した一品にはお会いできないかもしれませんが、いつ訪問しても気分を盛り上げ感動させるフランス料理が提供され、大事な人といつまでも余韻に浸れることでしょう。
まとめ
ここまで読んで頂いて、アサヒナガストロノームが「大人のデート」にふさわしいことがイメージ頂けましたでしょうか。
アサヒナガストロノームは以下のとおりパリ気分を楽しめる「大人のデート」にベストマッチのレストランです。
- 所在地は歴史ある石作りの建築に囲まれ、まるでパリ郊外のようなノスタルジックな雰囲気
- パリのミシュランレストランを彷彿させるエレガントで洗練されたレストランの空間
- ロブション哲学をベースとした美しいビジュアルと独創性が展開するフランス料理
是非とも一度は恋人を連れ出してあげて欲しいと思います。
銀座ミシェランシェフも”日本のフランス料理の先頭に立ち続けるレストラン”と絶賛しています
ここにエスコートすれば恋人からも「本物を知っている大人」として評価が上がることは間違いないですよ!!
お店を出た後、二人は「ロマンティックな大人デートをまだまだ続けたい」という幸せ感でいっぱいになることでしょう。
そのまま手をつなぎながら愛を語るもよし、綺麗な夜景を臨める高層ホテルのバーに行き愛を深めるのもよし。
二人の大人デートはミッドナイトまで・・・・
《Shop Data》
店名:アサヒナガストロノーム (ASAHINA Gastronome)
ジャンル:フランス料理
予算:ディナー 30,000円〜39,999円
住所:東京都中央区日本橋兜町1-4 M-SQUARE Bldg 1F
最寄り駅:東京メトロ各線 茅場町駅
営業時間:【月・木・金・土・日祝】 夜 18:00 ~ 22:30 【土・日祝】 昼 12:00 ~ 15:30
定休日:火曜日・水曜日